前回からの続き。

朝が早い仕事なうえ当時50代だった私は、精神的だけでなく体力的にもとてもキツかったです。あれから兄は一度母を見舞ったそうですが、頻繁には訪問していないようすでした。

そして認知症がわかって一年後、母は肺炎であっという間に亡くなってしまったのでした。いくつになっても親が亡くなるというのは悲しいものです。悲しみにくれるなか、兄から大量の写真とともにメールがありました。

きっと兄は、奥さんに言われるがままに動いていただけなのでしょう。ですが実の親が亡くなったというのに、言いなりにばかりなっている兄にものすごく腹が立ちました。
「二度と連絡してこないで！」と言い、私は兄との連絡を断ちました。母の現金や預金は平等に分けましたが、それ以外のものに関してはすべて兄にゆずる形になりました。私も仕事があったし、夫の稼ぎもそれなりだったので、さいわいお金に困っているワケではありません。でも、母の思い出の品をすべて兄の奥さんが持っていく、もしくは売られてしまうのは気分が良いものではありませんでした。

【第4話】へ続く。

脚本・rollingdell　作画・りますけ　編集・荻野実紀子

Source: mamastaセレクト